● 聴 講(①46:49、②41:23、③7:34)
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第4講 認識における自由
第5節からは、意志の自由とはなにかを論じている。
中世以来、人間の意志は自由か、それとも必然かを巡って議論されてきたが、
ヘーゲルは自由と必然を弁証法的に統一してこの問題に決着をつけた。
すなわちヘーゲルは、自由な意思を、
客観世界の必然性(法則性)との関係において
四段階に発展するものとしてとらえいる。
第1段階は、必然性に背をむけて自己のうちの
自由な意思決定に止まる「否定的な自由」であり、
第2段階は、必然性を無視して決定する「形式的自由」、つまり恣意である。
第3段階は、必然性を認識して、それに沿って決定する「必然的自由」であるが、
これも必然性に拘束される不自由に過ぎない。
第4段階は、必然性を認識したうえでこれを揚棄する「概念的自由」である。
ヘーゲルにおいて「概念」とは「真にあるべき姿」であり、
概念を意識のうえにとらえることで人間は真に自由になり、
概念を掲げた実践が自然や社会の合法則的変革、
すなわち革命となるのである。
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