● 聴 講(①31:30、②23:14、③36:21)
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第20講 ヘーゲルから何を学ぶのか
エンゲルスのいう「法の哲学」における「無数の宝」とは、
取りあえずは以下の通りであるが、さらに検討すべき課題であろう。
1つには「より善い生き方と変革の立場」である。
「法の哲学」序文の「理性的なものは現実的なものであり、
現実的なものは理性的である」との命題は、
ヘーゲル哲学の真髄が理想と現実の統一にあり、
ここに生き方の真理があることを示したもの。
2つにはヘーゲルの自由論であり、
4段階の自由の発展は科学的社会主義の自由論として
積極的に生かされねばならない。
3つにはその人間論をつうじて
「人間の尊厳と個人の尊厳」の問題を提起したことである。
4つには「真にあるべき国家」の問題である。
治者と被治者の同一を実現するには、国家と人民とを媒介する
中間団体(職業団体と地方自治体)が必要であるとともに、
人民の倫理的義務の履行が人民を解放するとの問題提起も新鮮である。
5つには「人間疎外論と人間解放論」であり、
この見地は基本的にマルクスに発展的に継承されている。
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