● 聴 講(①42:25、②31:38、③5:26)

 

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第11講 恐慌論 ①

 

いよいよ「資本論の弁証法」のハイライトの一つである恐慌論です。
恐慌は、資本主義的生産様式に固有の現象であり、この生産様式に内在する諸矛盾の蓄積から生じた再生産過程の撹乱を一時的に暴力的に解決するものです。

再びその矛盾は蓄積され、恐慌は繰り返される"不治の病"なのです。
恐慌論の課題は、資本主義的生産様式に"固有な病"としての恐慌の生ずる「必然性」を明らかにすることです。

今回は、この解明のためにマルクスの使用した「恐慌の可能性と現実性」、「事柄と条件」、「根拠・原因」の意味するものは何かを、ヘーゲル弁証法で検討されました。

一部から二部、三部へと資本の発展のなかで、恐慌の「抽象的可能性」から「具体的可能性」へ、「具体的可能性」から「現実性」へとその「必然性」が明らかにされていきます。

恐慌の諸条件「事柄」、「条件」、「活動」の哲学的な意味あいが分かりやすく説明されました。次回が楽しみですね。