● 聴 講(①41:05、②38:19、③29:15)

 

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第14講 義

 

前講に引き続き、
価値法則と平均利潤率は本質と現象の関係にあることが
詳しく述べられました。

価値法則が成立するには、
自由な商品交換が可能となる商品市場の存在が前提であり、
利潤率の均等化(一般利潤率の形成)もこの市場原理のうえで成立し、
市場における自由競争によってのみもたらされるのです。

一つの生産部面における資本の競争が市場価値と市場価格を、
異なる生産部面における資本の競争は、
生産価格(費用価格+平均利潤)を生みだしてきました。

市場において価値(法則)の姿は見えにくいものですが、
市場価格や生産価格の背後にあって、
究極においてそれを規定していること、
また、需要と供給の調節機能をもつ市場原理の根底には
価値と価格の対立と統一の問題が横たわっていることが
分かりました。

さて、「資本主義的生産様式に特有な表現」である
「一般的利潤率の傾向的低下の法則」に迫ります。
労働の生産力が発展することは、
可変資本に比して不変資本の割合を次第に高め(有機的構成の高度化)、
利潤率を傾向的に低下させることになります。

これは資本にとって死活問題です。
その制限を突破するための死にもの狂いの労働強化、
賃下げ、首切りその他の「当為」をもって、
ますます矛盾が激化していく。
次回の15章、講師が『資本論』の結論部分と位置づける部分です。
楽しみにしましょう。