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エンゲルス「反デューリング論」に学ぶ

本講座をもとにした『エンゲルス「反デューリング論」に学ぶ』は、音声ファイルを聞きながら20の講義と連動した章立てでお読みいただくことはもちろん、単体の書籍としての通読も可能です。

以下のもくじのリンクから、それぞれのページをお読みください。
書籍化にあたり講義の題名が変更され、レジュメおよび音声講義と異なっているものがありますが、講義内容は同じです。

 

<も く じ>

序 文

第一講 『反デューリング論』を学ぶ意義

  一、『反デューリング論』とは何か
     『反デューリング論』の意義 /フランス革命の「第二幕」としての
     社会主義・共産主義思想/ドイツ社会主義労働者党の結成とデュー
     リングの登場/マルクス、エンゲルスの共同著作

  二、『反デューリング論』をどう読むか
     論争の著として読む/現代の到達点にたって科学的社会主義を学び
     考える

 

第二講 序説① 科学的社会主義の源泉

  科学的社会主義の源泉/近代の社会主義の誕生/「社会主義論」の源泉と
  してのルソーの「人民主権論」/ブルジョアジーの三大闘争と空想的社会
  主義/科学的社会主義の源泉としてのフランスにおける階級闘争の理論と
  フランス共産主義

 

第三講 序説② 弁証法とは何か

  科学的社会主義の源泉としてのドイツ古典哲学/思考に関する科学/思考
  形式の弁証法的発展/弁証法と形式論理学/弁証法は形式論理学を包摂す
  る

 

第四講 序説③ 弁証法的唯物論

  形式論理学と弁証法の基本原理/ヘーゲル哲学は観念論か/「観念的装い
  をもった唯物論」/弁証法的唯物論と史的唯物論の誕生/「社会主義は科
  学になった」

 

第五講 哲学① 思考と存在

  一、「デューリング氏の約束するもの」
     究極の決定的真理/社会主義的計画/先人の功績の否定

  二、「分類。先天主義」
     デューリングの哲学/存在の根本形式と思考の根本形式/世界の体
     系的な認識/純粋数学は観念の所産か

 

第六講 哲学② 時間と空間

  一、世界の統一性
     デューリングの「世界図式論」/エンゲルスの批判/「世界図式論」
     の構成

  二、時間と空間
     時間と空間をめぐる自然科学の発展/空間と時間は存在の根本形式
     /カントのアンチノミー/時間・空間の無限性/世界の始まり

 

第七講 哲学③ 物質と運動

  一、宇宙の誕生
     物質の階層性/力の分化と力の物質化/デューリングの宇宙生成論

  二、物質と運動
     運動は物質の存在の仕方/ミクロの世界の運動/マクロの世界の運
     動/「デューリングの無運動」批判/位置エネルギーと潜熱

 

第八講 哲学④ 生命と進化

  一、生命の誕生
     生命の起源に関する自然科学の到達点/「デューリングの生命起源
     論」批判

  二、生物の進化
     生物の「進化学」/デューリングのダーウィン批判

  三、適応と遺伝
     ダーウィンとヘッケル/デューリングのヘッケル批判

  四、生命の系統樹
     生物の共通の祖先/分子時計

  五、生命の定義
     生化学的統一性の原理/生命の定義

 

第九講 哲学⑤ 法と道徳

  一、科学的社会主義の法と道徳
     『法の哲学』と史的唯物論/史的唯物論の法と道徳/『法の哲学』
     の法と道徳/法と道徳の二面性/普遍的意志実現の法と道徳のため
     に

  二、人間認識の至上性
     デューリングの「究極の決定的真理」/認識とは何か/科学と真理
     /社会科学、人文科学の真理性と唯物論的一元論/生きがい論の真
     理

 

第一〇講 哲学⑥ 平等論

  一、道徳に真理はあるか
     道徳的真理は存在するか/「エンゲルスの道徳論」批判

  二、デューリングの道徳論
     二つの人間意志の完全な平等/「デューリングの道徳論」批判

  三、平等論
     近代の平等の要求/平等概念の歴史的考察/ブルジョア的平等とプ
     ロレタリア的平等/プロレタリア的平等の意義/社会主義社会にお
     ける平等な分配/平等観念の歴史性

 

第一一講 哲学⑦ 自由論

  一、デューリングの法学
     プロイセン/デューリングの法学知識

  二、自由と責任
     自由と責任/自由と必然/三段階の自由/マルクス、エンゲルスの
     自由論/マルクス、エンゲルスの自由論の問題点/「デューリング
     の自由論と歴史論」批判

 

第一二講 哲学⑧ 弁証法の根本法則

  一、弁証法の根本法則
     対立物の統一/弁証法の「三つの法則」について/運動とは矛盾の
     定立と解決

  二、量と質の弁証法
     デューリングの『資本論』批判(一)/量と質の弁証法

  三、否定の否定
     デューリングの『資本論』批判(二)/弁証法は証明用具ではない
     /否定の否定とらせん型の発展

 

第一三講 経済学① 経済と政治

  一、経済学の対象と方法
     唯物史観/生産力と生産関係の対立と統一/経済学は「一つの歴史
     的科学」/経済学の方法/狭義の経済学とマルクスの方法

  二、「デューリング経済学」批判
     「デューリング経済学の方法論」批判/経済と政治/支配=隷属関
     係はいかにして生じたか/強力の経済的発展に果たす役割

 

第一四講 経済学② 価値論

  一、マルクスの労働価値説と剰余価値学説
     マルクスの労働価値説/マルクスの剰余価値学説

  二、「デューリングの価値論」批判
     富とは何か/価値とは何か/「生産価値論」批判

  三、「デューリングの複雑労働」批判
     単純労働と複雑労働/未来社会の分配論

 

第一五講 経済学③ 資本と剰余価値

  一、資本と剰余価値
     資本とは何か/実体資本と架空資本/剰余価値はどこから生じるの
     か

  二、「デューリングの資本と剰余価値」批判
     「デューリングの資本」批判/「デューリングの剰余価値」批判/
     デューリングの強制法則

  三、「デューリングの地代論」批判
     絶対地代と差額地代/「デューリングの地代論」批判

 

第一六講 経済学④ 「批判的歴史」から

  一、経済学史概説
     マルクスの「剰余価値学説史」/経済学史概説/古典派経済学

  二、古代ギリシアの経済学

  三、重商主義

  四、ペティ

  五、ヒューム

  六、ケネーの「経済表」

  七、デューリング「経済学」の総括的批判

 

第一七講 社会主義① 歴史的概説と理論的概説

  一、歴史的概説
     今日的到達点にたって社会主義を考える/社会主義・共産主義と自
     由・民主主義/三人の空想的社会主義者

  二、理論的概説
     資本主義的生産様式/資本主義の基本矛盾とその展開

 

第一八講 社会主義② 「デューリング式社会主義論」批判

  一、「デューリング式社会主義の生産・交換・分配論」批判
     「デューリングの経済コミューン」批判/「デューリングの生産論」
     批判/「デューリングの分配・交換論」批判/エンゲルスの批判の
     検討

  二、「デューリングの国家、家族、教育論」批判
     「デューリングの社会主義国家論」批判/「デューリングの宗教論」
     批判/「デューリングの家族、教育論」批判
 
  三、デューリングへの総合判断

 

第一九講 社会主義③ 社会主義とは何か(経済篇)

  一、科学的社会主義の社会主義論

  二、生産手段の社会化
     基本矛盾の解決としての社会主義/生産手段の社会化とは何か

  三、資本主義的諸矛盾の解決としての社会主義
     搾取と階級の廃止/社会主義的計画経済と市場経済の統一/生産と
     消費、富と貧困の対立の解決

  四、真にあるべき社会主義

 

第二〇講 社会主義④ 社会主義とは何か(政治・国家篇)

  一、社会主義の政治と国家

  二、プロレタリアートの執権
     労働者階級の政党/プロレタリアートの執権/科学的社会主義の国
     家論

  三、社会主義国家と自由・民主主義
     ソ連の切りひらいた自由と民主主義の新境地/ソ連の誤りの原因は
     何か/レーニンによる「執権論」の歪曲/スターリンとその後継者
     による決定的誤りへの転化/ソ連の大国主義的干渉による人民民主
     主義の否定/誤りの根源は執権=ソビエト=共産党論

  四、まとめにかえて
     本講座を終えるにあたって/二一世紀と社会主義

 

あとがきにかえて