● 聴 講(①51:07、②29:42、③19:29)
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第6講 資本主義社会の人間疎外論
資本主義的搾取の特徴は、
同じ階級社会であっても奴隷制、封建制と異なり、
搾取が目に見えないところにある。
この資本主義的搾取の秘密を解明したところに
マルクスの偉大な功績がある。
資本家と労働者とは労働市場で出会う。
資本家は貨幣、労働者は労働力という商品所有者として、
平等な立場で市場に登場し、
自由な意思で貨幣と労働力とを等価交換する。
労働力という商品は、
自己の持つ価値以上の価値を生産しうる特別の商品であり、
資本家はそれをつかって、剰余価値を生産する。
近代市民(ブルジョワ)社会は、
現象的には自由・平等な社会であるが、
その本質は資本主義(ブルジョワ)社会である。
近代市民社会が資本主義社会に転化するとの議論は誤り。
現代日本の資本主義は、
新自由主義型国家独占資本主義と言われる局面にある。
そこでは、人間疎外は極限状態に達して降り、
優しげな言葉で包まれていながら
「鬼気迫るほどに怖い生体が悲鳴をあげている社会」(辺見庸)である。
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