● 聴 講(①49:13、②34:16、③27:55)

 

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第7講 人間解放論

 

社会主義とは、支配階級による搾取と国家による抑圧という
2つの人間疎外から人間の類本質を回復させ、
人間を最高の存在にする真のヒューマニズムの社会。
ルソーは、「人民の、人民による、人民のための」社会を、
支配・従属関係が存在せず、自由・平等な社会という意味で
「アソシエーション」とよんだが、
マルクスは、それを人間解放の社会主義と理解した。

すなわち、経済的には自由で平等な生産者のアソシエーション、
政治的には治者と被治者との同一が実現される
人民主権のアソシエーションが、社会主義というもの。
フランス革命におけるジャコバン独裁の経験は、
人民の意志を一つにするには人民の導き手が必要となることを教えた。

マルクスは、1971年のパリ・コミューンから
人民の導き手になり得るのは、労働者階級の政党しかないと考え、
労働者階級(科学的社会主義)の政党の主導性にもとづく
人民主権の政治を「プロレタリアートの執権」とよんだ。
それは、プラトンの「哲人政治」を具体化したもの。