● 聴 講(①47:29、②43:13、③33:27)

 

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第16講 ユーゴの自主管理社会主義と
     その崩壊 ①

 

コミンフォルムから破門されたユーゴスラビアは、
体内的には国民が主人公、

対外的には非同盟・中立の社会主義の道へ。

それだけに、何故他の東欧諸国と同様に崩壊したのかの
解明が求められる。

ユーゴは、反ファッシヨの統一戦線の勝利から生まれた
「人民民主主義共和国」として誕生した
6つの共和国、5つの民族、4つの言語からなる連邦国家。

「ソ連型社会主義」へのアンチテーゼとして、
自主管理社会主義の道を歩む。

それは、①生産者が主人公となる生産手段の社会化、
②生産者が生産物を自由に処分しうる市場経済と計画経済との統一、
③共産党の主導性は認めながら、
官僚主義を否定する人民が主人公の人民主権、という社会主義。
マルクスの「人間は人間にとって最高の存在である」にもとづき
「社会主義の最高目標は、人間の個人的幸福」とする
画期的理念を掲げる。

「ソ連型社会主義」に反発するあまり、
「上からの社会主義」を否定し、
徹底した「下からの社会主義」を唱える。

市場経済の導入は、共和国間の経済格差を拡大し、
民族間の対立も激化することになり、
チトーの死亡もあって91年連邦解体。