2019年7月20日 講義
第12講 時代を哲学する③
1.いかにして人民の多数を獲得するか● マルクス、エンゲルスは普通選挙にもとづく多数者革命を提唱した ・「マルクスと私とは、40年も前から、われわれにとって民主的共和制は、 ・普通選挙制のもとでの「労働者階級と資本家階級との闘争」は、労働者階 ・しかし、マルクス、エンゲルスの時代には、まだ普通選挙で人民が多数派 ● レーニンの少数者革命論と多数者革命論 ・レーニンは、マルクス、エンゲルスの多数者革命論を知らず、1919.12 ・これは、エンゲルスの多数者革命を否定する重大な後退 ・レーニンはこの少数者革命の立場からレーニン流プロ執権をかかげてコミ ・しかしレーニンは、コミンテルン第3回大会(1921)では方針を転換し、 ・コミンテルン第4回大会(1922)に、レーニンは病を押して多数者革命の ● 統一戦線による多数派の獲得 ・人民が普通選挙で勝利し、人民主権の政府を実現するには、科学的社会主 ・最初に統一戦線をつくりあげたのは、コミンテルン第7回大会(1935)に ・重要なことは、統一戦線とは、科学的社会主義の政党の主導性により、人 ・この呼びかけに応え、1936年フランス、スペインで「神を信じるものも信 ・しかしスターリンは、1939年「独ソ不可侵条約」を結んで、ナチスドイツ ・ヒトラー・ドイツのソ連侵略を契機に、米、英、ソ、中国などを中心に「 ・ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ユーゴスラビアなどの東欧では、 ・いずれもソ連とは異なり、統一戦線を土台に、普通選挙制により、人民主 ・これに対しスターリンは、1949年統一戦線の力により人民民主主義共和国 ・その結果東欧では、統一戦線による多数者革命の道はふさがれ、1956年ハ ・それでも第二次世界大戦前後をつうじて、統一戦線政策は広く全世界人民 ● 科学的社会主義の政党は、多数者革命のために統一戦線をめざす ・へーゲルは、「哲学の最高の窮極目的」(『小論理学』㊤ 69ページ)は、 ・その理想は、弁証法をつうじて現実の矛盾を解決する「真にあるべき姿」 ・へーゲルの変革の立場は、科学的社会主義の政党に継承されている ・日本共産党は、「歴史に対する前衛党の責任とは何か」を問題とし、「社 ・つまり社会発展をめざす変革の立場にたつとき、未来の真理としての「真 ・したがって科学的社会主義の政党は、「真にあるべき姿」を導き出すこと
2.日本共産党の多数者革命● 多数者革命 ・「日本共産党は『国民が主人公』を一貫とした信条として活動してきた政 ・いわゆる普通選挙制にもとづく多数者革命の路線であり、民主連合政府は ・しかもこの多数者革命は、社会主義・共産主義にいたる過程でも「国民多 ● 日本共産党の「プロ執権」論 ・日本共産党は、20世紀の社会主義の実験を教訓として、多数者革命を実現 ・まず第1に、日本共産党は弁証法を武器として日本の「真にあるべき姿」 ・真理は、最初は少数者の認識にすぎないが、やがて真理それ自身のもつ力 ・第2に、日本共産党は、「国民が主人公」の人民主権の政府をめざして、 ・日本共産党は、党綱領を確定した1961年以来、統一戦線結成を掲げ続けて ・しかし、安倍内閣が2014.7 集団的自衛権行使を容認し、2015.5 戦争法= ・日本共産党は、その経験に学び民主連合政府の統一戦線から「さしあたっ ・統一戦線結成のために貫かれているのが、「国民が主人公」の立場 ● 日本共産党の多数者革命をめざす統一戦線 ・日本共産党は、戦争法成立(2015.9.19)の日に「安保法制の廃止と立憲 ・これに応じて市民の側も2015.12「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求 ・市民連合の呼びかけもあり、2016.2.5 野党党首会談で「安保法制廃止・集 ・それ以来、市民と野党の共闘は、2016年参院選で、32の1人区のうち11 ・参院選の結果によっては、衆議院も含めて、アベ政権打倒、国政革新の統 ● 統一戦線発展の論理 ・プロ執権は、「科学的社会主義の政党の主導性と人民主権との統一」とし ・つまり、科学的社会主義の政党は、人民に「真にあるべき姿」を示して、 ・科学的社会主義の政党と市民連合との対立物の相互浸透が、統一戦線発展 ・政党から市民連合に、市民連合から政党にの交互作用をつうじて、統一戦 ・今回の参院選の共通政策も、市民連合が共通政策をつくって野党に提起し、 ・今後統一戦線が結成され、野党統一候補が普通選挙で国会の多数を得たと ・対立物の相互浸透に統一戦線発展の真理がある
3.世界を変える● 1%対99%の対決する時代 ・新自由主義のもとで、アメリカを中心とした1%の金融資本が99%の全世 ・資本主義の矛盾の深化によって、世界中で99%の人民を統一戦線に結集し ・これは、「一億総中流化」だった福祉国家時代にはなかった客観的条件で ● 日本を変える ・日本の各政党は、それぞれの階級の階級的利益を代表するものとして存在 ・自民党は、資本家階級の利益を代表し、日本共産党は「労働者階級と国民」 ・日本共産党は、財界と無縁の唯一の政党として、労働者階級と国民の利益 ・日本共産党と国民とは、対立物の相互浸透の関係にある(日本共産党は全 ・日本共産党は「国民が主人公」の理念にしたがい、統一戦線を発展させて ・この日本共産党の立場は、「科学的社会主義の政党の主導性と人民主権の ・この立場は、20世紀の社会主義の実験をふまえて、真理を実現したもので ● 世界を変える ・アメリカでは、「民主的社会主義者」バーニー・サンダースの2020年大統 ・6月27日の民主党討論会を、過去最高の1810万人が視聴 ・進歩派のサンダース派は、1%の少数者による極右政治を、99%の労働者 ・トランプ大統領も、韓国文大統領の立ち会いのもとに、3度目の米朝首脳 ・アメリカが変われば、日本、韓国の動きとあいまって、東アジア全体を大 ・世界を変えるためにも、参院選で、日本共産党と野党統一候補が勝利し、
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