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ヘーゲル「小論理学」を読む(下)

出版されている同タイトルの書籍テキストをここで読むことができます。

 

<も く じ>

後期第一講 ヘーゲル論理学とは何か

 はじめに
 ヘーゲルの観念論について
 ヘーゲル哲学の二つの体系
 ヘーゲル論理学とは何か
 ヘーゲル論理学から何を学ぶか
 《質問と回答》

後期第二講 論理学の構成

 ヘーゲルにおける理想と現実
 論理学の構成と概念論の意義
 前期の要約
 《質問と回答》

後期第三講 本質論・現象

 内容と形式の統一
 全体と部分の相関の非真実性
 力とその発現の有限性
 単に内的なものは単に外的なもの
 理想と現実の統一

後期第四講 本質論・現実性 Ⅰ

 理念・イデー
 プラトンとアリストテレスのイデア論の批判的継承
 可能性・偶然性・必然性
 意志の自由と恣意
 必然性―条件
 必然性―条件、事柄、活動
 必然は盲目
 《質問と回答》

後期第五講 本質論・現実性 Ⅱ

 ヘーゲル哲学における現実性の意義
 条件、事柄、活動
 外的必然性から内的必然性への移行
 実体と偶有
 原因と結果
 因果関係から交互作用に
 交互作用は完全に展開された因果関係
 実体から概念へ

後期第六講 本質論・現実性 Ⅲ、概念論

 本質論から概念論への移行
 哲学の任務は真理の認識
 世界の根本原因を概念・理念としてとらえる
 ヘーゲルの概念論を創造的に学ぶ
 必然の真理は自由、実体の真理は概念
 概念による主観と客の交互作用
 本質論から概念論へ
 概念のモメントとしての普遍・特殊・個別
 「真にあるべき姿」の概念は、現実を変革する力
 概念の進展は、発展
 概念は、顕在化する
 《質問と回答》

後期第七講 概念論・主観的概念 Ⅰ

 概念論の構成
 形式論理学批判
 いかなる形式が真理か
 概念は絶対的に産出する
 具体的普遍としての概念
 ヘーゲル哲学の時代的制約と観念論
 概念の透明性
 《質問と回答》

後期第八講 概念論・主観的概念 Ⅱ

 概念は具体的
 概念から判断への移行
 判断は概念の特殊化
 あらゆる事物は判断
 判断と立場は有限
 判断と推理との関係
 判断の種類は真理への諸段階
 《質問と回答》

後期第九講 概念論・主観的概念 Ⅲ

 真理論と判断
 肯定判断
 否定判断
 同一判断と否定的無限判断
 単称・特称・全称判断
 反省の判断から必然性の判断へ
 《質問と回答》

後期第一〇講 概念論・主観的概念 Ⅳ

 必然性の判断から本当の判断になる
 実然的判断
 蓋然的判断、確然的判断…
 判断から推理へ
 推理とは何か
 《質問と回答》

後期第一一講 概念論・主観的概念 Ⅴ

 悟性推理と理性推理
 質的推理は要素からして偶然的
 質的推理は形式からしても偶然的
 推理第一格から第二格へ
 推理第二格から第三格へ…
 推理の格の意義

後期第一二講 概念論・主観的概念 Ⅵ

 推理の三つの格の意味
 量的推理
 質的推理から反省の推理へ
 演繹・帰納・類推
 定言的推理・仮言的推理・選言的推理
 推理から客観へ

後期第一三講 概念論・主観的概念 Ⅶ、客観 Ⅰ

 主観と客観の統一
 客観とは概念の実現
 主観から客観への移行
 概念と客観との同一と区別
 アンセルムス批判
 客観は独立と非独立の統一

後期第一四講 概念論・客観 Ⅱ

 主観と客観との関係
 主観と客観の相互移行
 機械的関係・化学的関係・目的的関係
 形式的機械的関係
 機械的関係は皮相で浅薄
 記憶は機械的関係
 親和的機械的関係
 絶対的機械的関係

後期第一五講 概念論・客観 Ⅲ

 国家・市民社会・個人
 機械的関係から化学的関係へ
 結合への衝動
 広義の機械的関係と目的的関係
 結合の過程と分離の過程
 結合と分離は相互に外的…
 化学的関係から目的的関係へ
 目的とは概念である
 目的因と作用因
 外的目的と内的目的

後期第一六講 概念論・客観 Ⅳ、理念 Ⅰ

 外的目的性
 目的と手段…
 主観的目的は推理
 手段と活動
 肉体と魂
 理性の狡智
 『資本論』と理性の狡智
 目的の実現は主観と客観との統一の定立
 目的の実現の無限の過程
 目的から理念へ…
 絶対的真理と相対的真理
 理念は絶対的真理

後期第一七講 概念論・理念 Ⅱ

 理念の構成
 真理とは概念と実在との一致
 理念はそれ自身弁証法
 形式論理学は理念を二重に誤解する
 理念は本質的に過程…
 理念の三つの過程
 生命は主体
 生命は概念そのもの
 生命あるものの三つの過程
 第一の過程―生命体内部の過程
 第二の過程―生命体と外界との関係
 第三の過程―類と個
 類は生命体の向自有
 生命から精神へ

後期第一八講 概念論・理念 Ⅲ

 認識―論理学の核心
 理念は客観から自由な存在
 認識と実践
 認識は主観と客観の一面性の克服
 概念は真理認識の導きの糸
 タブラ・ラサ批判
 分析的方法
 総合的方法
 定義―概念の普遍的規定性
 分類―概念の特殊化
 定理―概念の展開
 認識から意志へ
 善の実現

後期第一九講 概念論・理念 Ⅳ

 意志の活動は矛盾
 意志は世界をあるべき姿に変えようとする
 理念から絶対的理念へ
 絶対的理念とは絶対的真理
 絶対的理念は理論と実践の統一
 絶対的理念は弁証法
 弁証法①―端緒
 弁証法②―進展…
 弁証法③―対立物の統一
 弁証法の真理が理念
 エンチクロペディー全体の構成とまとめ

あとがきにかえて

 

 

本書の利用にあたって

一、本書は松村一人訳『小論理学(岩波文庫)』をテキストとして使用してお
  り、同書からの引用は、㊤二一一ページのように略記した。
一、サブテキストとして、鰺坂真・有尾善繁・鈴木茂編『ヘーゲル論理学入門』
  (有斐閣新書)を使用した。
一、上・下巻は、実際に行われた講義の前期分と後期分によって分割している
  が、内容上の区分ではない。後期二〇講中、第二講、第三講は前期の復習
  であったため、大幅に圧縮して一つにまとめた。下巻が全一九講になって
  いるのはそのためである。
一、マルクス、エンゲルス、レーニンからの引用は原則として大月全集版によ
  り、マルクス・エンゲルス全集はただ「全集」と略記した。
一、読者の学習の便宜のため古典選書版(新日本出版社)があるものはそのペ
  ージ数も併記した。
一、文中「同上書、同ページ」は単に「同」と略記し「同上書二一ページ」は
  単に「同二一ページ」と略記した。